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海外ドラマではないのであしからず
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なぜこんな時間に集合したのか。
あるいは、それよりも、こんな時間からどこへ向かうというのか。そう自問すべきだったのか。
だが集まった仲間たちは旅立ちに高揚していて、私もその雰囲気に交じることを選んだ。ただ、彼らよりも頭の中が静かだったというだけで、私だって旅は好きだ。
いざ外へ出ると、店内のざわつきが一瞬で消え、夜のひんやりとした外気と、私の頭の中の温度とが同化した。
皆が車へ向かっていて、旅の目的地を目指していて、だから私だけが、ふと振り返ったのだ。
遠くの高架をまばらに行き交う車たち。なんとなく車体の色まで見えるような、寝静まった町の中で目が引き付けられたのはヘッドライトのせいか。
やはり、ぼんやりと見ていた。やはり、静かだった。
意識していたわけではないが、大きなトラックは特に目を引いた。そのトラックは視線の先でふわっとスピードが落ちた。まさに、ふわっと。
違和感。歩きながら何となしに眺めていたのが、目を離せなくなったのはそれが理由だった。
え、
違和感は止まらなかった。まだ静かだった。私が見守る中、トラックは頭の方からゆっくりと宙に浮いた。それからもちろん、後ろの積荷もゆっくりとついていく。恐らくその時にはもう足は止まっていただろう。そんなことはどうでも良いのだが。仲間たちも車のドアに手をかけて私を呼んだだろう。呼んだはずだ。これから旅に出るのだから。もちろん、そんなこともどうでも良い。
どういうことだ?
ありえない
何かを見間違えているのか?
私がおかしいのか?
頭の中が静かだから私だけがおかしいのか?
大型トラックはまるで首根っこを掴まれたようにどんどん浮き上がっていく。ある高さまでくると途端に、トラックは影絵になった。満月が、後ろにいたのだ。はっと息を呑む。
遠くの車がよく見えたのも満月が照らしていたおかげだったのか。そして今トラックがシルエットとなったのも、満月のせいなのだ。
静かな恐怖がじわじわと全身を侵していく。
運転席と積荷の連結部分でへの字に曲がったシルエット。
悲鳴が上がり、見れば、仲間たちも同じものを目撃したらしい。恐怖のあまり、悲鳴を上げてうずくまっている者もいる。何事か呟いたり、叫んだりしながらも、目を逸らせない者がほとんどだ。
私も満月とシルエットを見た。
静寂が破られたことで恐怖よりも焦りが上回り始める。叫んだってどうしようもない。考えなくてはいけない。
なんで
満月が
何が起こっている
やばい
私だけじゃないみんなが見ている
気づかれている
わたしたちがみていることをまんげつはきづいているのではないか
内臓って重いのか、と初めて実感したと思う。ひゅっと体が内側から軽くなった。
地面から足が浮いて初めて、私は声を上げた。








っていう夢を見ました。少し前に。
ちょっと脚色しましたが、ほぼこんな感じの夢です。
これは面白いと思って走り書きしていました。
何が面白いって、この夢を満月の日の夜に見たんです。
それというのも、夢を見た前日か前々日に月を見て、
あぁ、明日か明後日が満月だな、と思いました。
ただ、それ以降は月のことなど全く忘れていたのにも関わらず、
夢で唐突に満月を見るというのが、
人間の脳って面白いなっていう話でした。
それだけです。

では、失礼します。




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